2014-06-19から1日間の記事一覧

呼吸器疾患の予兆

肺の病気には、自然気胸のように急におこり、短時間のうちに悪くなっていく場合と、肺気腫や肺がんのようにゆっくり悪くなっていく場合があります。あるいは気管支ぜんそくのように、悪くなったりよくなったりをくりかえす場合があります。いずれにしても、…

生体センサー

肺を中心とする呼吸器系、心臓を中心とする循環器系は、自動運動を許されていながら、いずれも中枢神経系のきびしいコントロール下にあります。中枢神経系が肺の動きを監視しているセンサーは二種類あります。一つは、血液の組成が化学的にうまく保たれてい…

人生80年、8億回の呼吸

安静な状態で私たちは一分間に約一五~二〇回の呼吸をします。いま、かりに二〇回とすると、1日では約三〇万回、一年で約一〇〇〇万回になります。平均八〇年回の人生ではその数は八億回です。成人で平均一回の呼吸量は約〇・五リットルですから、一生では…

トランペット構造

成人の肺の中には約五リットルの空気が入っています。重さは成人の片肺で約五〇〇~六〇○グラム。肺炎があったり、心不全による肺水腫では多量の水分を含むことになり、近くにもなることもあります。正常に機能している状態で、肺の中には三〇〇~五〇〇mlの…

肺に空気を送るパイプ

呼吸に関係する臓器という意味で、鼻から吸った空気が肺に到達するまでの構造をまとめて「呼吸器系」と呼びます。呼吸器系は、上気道、下気道、肺胞の三領域に区分されています。 肺は、細い竹で編んだカゴのような構造(胸郭)に囲まれた空間「胸腔」の中に…

肺研究の開花時期

思想や科学研究は、あるレベルに達すると水が沸騰するように一斉に開花するようなひろがりをみせる時期があります。呼吸器の研究でいえば、一九六〇年代はまさに研究のルネッサンスといえる時代でした。それまでの結核に関する大がかりな研究態勢が一段落し…

老年期の肺

年をとってくると、すこしずつ背中が丸くなってきます。私たちが子どもの頃読んだ絵本には、背中が丸いおじいさんとおばあさんがこたつに入り、猫もこたつの上で背中を丸めて眠っている絵がよく描かれていたことを思いだします。背中が丸くなるのは、背骨(…

ガス交換が可能な面積もまた一定となります。一流のスポーツ選手になろうと思ってトレーニングを積んでも、肺の表面積を大きくすることはできませんが、スリムになることによって酸素の消費を最小限度にすること、また効率よくガス交換をおこなうように鍛え…

薬剤師派遣ビジネスと日本調剤

ところでこれまで述べてきたような時代の流れのなかで、日本調剤の開いた新しいビジネスモデルは、ジェネリック医薬品の製造販売だけに限らない。平成十二年三月には、日本調剤が母体となった人材派遣・紹介会社「日本調剤ファルマスタッフ株式会社」を設立…

日本ジェネリックの攻略法

日本調剤が思い切ってジェネリック戦略に打って出た背景には、①現状のままではジェネリック化の停滞が長期化する、②調剤薬局経営が、一般的には減収減益トレントへ向かっているという危惧があった。 そこで他社ではマネのできないジェネリック事業に早期着手…

ジェネリック普及と「薬事法改正」

そもそもジェネリック普及には「医薬分業」が大前提である。一般名処方における薬局・薬剤師の役割は、〈医師・医療機関〉に受診した〈患者〉が診察後、処方箋をもらい〈調剤薬局・薬剤師〉に持ち込むところからはじまる。〈調剤薬局・薬剤師〉は安価で高品…

三津原のいうとおり、ジェネリック時代の到来は、もはや時間の問題である。国内におに顕著になりはじめている。追い風の理由と印しては、①国内で大きな売り上げを占める 新薬が、特許切れ時期に到達しはじめたこと、②海外でも国の医療費抑制策として、急速に…

広がるジェネリツク医薬品の可能性

とういうふうに考えると、おそらくこうなって、こうなるだろうと、私は頭の中でありとあらゆるシミュレーションをして考えます。それだけのこと。つまり、最悪を考えて最善を尽くせる経営者が、医療業界に何人いるのかと。そこが問題なんですよ。 いかに生き…

医薬品以外の分野は手がけない

二〇〇五年度一般会計の社会保障予算は約二〇兆円、そのうち医療費が約八兆円。高齢化などで約八〇〇〇億円の自然増が見込まれるが、これも圧縮される可能性が高い。社会保障費に関しては、すでに昨年の制度改正で年金給付を抑制しており、医療費で抑制せざ…

厚生労働省が進める医療費抑制策

このような流れを受け、行政は医療費抑制への政策誘導施策を実施中である。具体的には、①包括制医療すなわちDPCCDiagnosis-Procedure Combinaton)の推進、②薬価改正(一般名処方、同調剤へのインセンティブ〈加点〉)、③官…

社名を「日本調剤」にした理由

「自分で決めたことは、成功するまでやりとおす」 自らを戦国時代の武将になぞらえる三津原は、こうした強靭な精神性を持って社員を統率し、日本調剤をわが国の調剤薬局業界最大手に育て上げた。 そもそも「日本調剤」というネーミングにも、三津原ならでは…

患者中心の医療を実現するために

患者中心の医療を実現するために、医薬分業を推し進め、薬剤師の地位を引き上げたい。そんな思いを込めて会社を設立した三津原に、耳鼻科、眼科、皮膚科、小児科といった軽医療の医師が、分業に理解を示してくれた。しかし、出店はなかなか思うように進言な…

医師と同等の立場になる薬剤師

三津原ならではの、極めっけの愉快なエピソードもある。開業医に対する最高のサービスが″患者集め″だ。医師は診察科目の告知以外に、客寄せの広告ができない。 ある内科医が開業したのに、患者がさっぱり集まらないとボヤいていた。それを小耳に挟んだ三津原…

MR時代はサービス精神旺盛な営業マン

だが三津原自身は、営業がさほど苦痛ではなかった。その気になれば、自分の才覚や創意工夫でいくらでも業績が上げられる。こんなおもしろい仕事はない。学生時代のエピソードからもわかるように、三津原には独特の商売の勘と営業センスが備わっていた。本人…